"安定"とは、どういう意味でしょうか。
私自身、かつてそう思っていました。
安定した暮らし。
安定した収入。
とっても良い響きですよね。
これを手に入れるために、多くの人は大手の会社に入って、何十年も働くのです。
でも、時代は変わりました。
終身雇用という文化は多くの企業で失われつつあり
YouTuberやベンチャーなど、チャレンジをしたものが裕福な暮らしを手にする。
そこで、安定、という言葉を改めて考えてみる。
答えは、
『安く定まる』です。
この言葉に出逢ったきっかけ
この言葉は、2019年冬に出会いました。
勤めている企業の有志イベントに参加した際、
偶然隣の席に座っていたダンディな方に話かけていただきました。
そのときに、「今の若者は何を考えて働いてるの?」と聞かれ
自分なりの意見を答え、2022年の動向や、新しく生まれるであろう文化、などに花を咲かせていました。
最後に、「今の会社に入った理由は?」という質問を受け、
私は「チャレンジ文化があって、安定しているから」と答えました。
そこで言われたのが、
「安定、って、『安く定まる』こと。」
「つまり、『リスクに目をつぶって、安い給料にかまけてる』とすら言えるんだ。」
生来怠け癖のある自分を奮い立たせて社会人になったつもりでいた自分には
衝撃が止まりませんでした。
ちなみに余談ですが、その方は実は
グループのひとつの会社の社長さんでした…!
かっこいいおじさんだなぁ、としか思っていなかったです。この場を借りてお詫び申し上げます…(笑)
『安く定まる』
ポイント
◆安定=『安く定まる』
◆倒産リスクが低いからって、安い給料にかまけてるとも言える
たしかに、いわゆる大手企業やそのグループで働いている方で、
「自分の会社が倒産する」ことを念頭に働いてる人はほとんどいません。
「この会社はダメだ」
「またよくわかんない事業やり始めた」
なんて井戸端会議で文句を言っている人はたくさんいますが、
真剣に会社を変えようとしている人、転職活動をしている人はほとんどいません。
(それに嫌気が差して転職する新卒2,3年目の方は最近増えてきましたね。)
つまり、それらの方々はみんな
『安く定まっている』状態なのです。
社長さんがしたこと
いえ、そういうわけでは決してありません。
その社長さんは、安定の意味に30歳で気付き、
人生でやりたいことを書き出したそうです。
それにかかる時間とお金をざっくり計算して、
自分の労働時間と給与をざっくり計算して。
結論、「部長まで昇進してもダメ」だったそうです。
そこで、
起業と役員コースのどっちが成功率高いか。
趣味に時間が割けるか。
を天秤にかけ、
「昇りつめる」ことに決め、足りないスキルを学べる部署への異動希望を出したそうです。
いいえ。最初の気付きから異動希望まで、たった2日だそうです。
その理由は「業務中にやっていた」から。(笑)
いえいえ!そうではないそうです。
こういうときの人間の行動力はすさまじいらしく、
普段8時間かける業務を2時間足らずで終えて、そのあとでやっていたそうです。
まとめ
最後に、もう一度ポイントについて再掲します。
ポイント
◆安定=『安く定まる』
◆倒産リスクが低いからって、安い給料にかまけてるとも言える
◆たった1日2日の行動が人生を変える
ちなみに私は、この言葉を受けて、
まだ世の中にない、欲しいガジェットの開発を同期と始めました。
試作品まで1ヵ月足らずで到達したのですが、
新規事業系の担当役員から「個人的にあまり好きじゃない」という理由で切られてしまいました…
でも、試作で欲しいものはつくれましたし、
それまでに行ったマーケット調査や事業モデル策定は良い人生経験になったな、と思っています。
今回の言葉はもちろん、社長さんの例にあるように、
無理に転職を勧めるような話ではありません。
その会社で昇りつめることを考えたっていいし、
そもそも安く定まることは不幸ではありません。定まれてるだけで十分幸せな人生です。
それでも、少しでも現状を変えたいという漠然とした何かを抱えている方がいらっしゃったら、
「どこまでできたら人生満足するのか」というロードマップを引いてみましょう。
次回のハッとさせられた言葉も楽しみにしていてくださいね!